包丁の基礎知識
断裁包丁は、そりや曲がりが起きにくいように保管する必要があります。
具体的には、包丁(ナイフ)を包丁板に取り付けるか包丁ホルダに入れ、包丁の峰側(背)を専用包丁立てかけ台に立てかける保管を推奨いたします。
床への平置きは、錆も発生しやすく、床によっては反りも起こり、一番の問題は
作業場の危険要因になりますので推奨できません。
包丁を包丁板に取り付けないで、壁に幅広い側を持たせて立てかけることはそりの原因になりますし、それよりも大変危険ですので、もしそういう場合はすぐに止め、上記の状態にして保管されることをお奨めします。
弊社断裁機の主な機種の包丁長さを下記に示します。お役立て下さい。
NC64HF 780mm
NC80HH 980mm
NCW102HH 千鳥 1250mm
NCW116HH 千鳥 1390mm
NCW137HH 千鳥 1610mm
NCW137HF 千鳥 1620mm
NCW160HF 千鳥 1850mm
*Wシリーズの千鳥とは、包丁取り付けボルトの穴位置の識別です。旧製品では平行もあります。
*同一機種でも年式によって千鳥か平行に区別されますので注意してください。
*詳細は、お手数ですが弊社サービス課(048-255-4670)までお問い合わせ願います。
旧製品包丁長さ
NC48SH 650mm
NC61HH・NC61SH 750mm
NC63HF 780mm (NC64HFと同じ)
NC77HH 950mm
NCW86HH 平行 1070mm
NCW86HH 千鳥 1100mm
NCW102HH 平行 1200mm
NCW116HH 平行 1390mm
NCW132HH 平行 1530mm
NCW132HH 千鳥 1560mm
主な断裁機の包丁の重さ(包丁メーカーによって若干異なります)を下記に示します。お役立て下さい。
なお重量は新品包丁の概算です。詳細は、サービス課048-255-4670までお問い合わせ下さい。
NC64HF用 ハイス刃5.2kg、超硬刃5.9kg
NC80HH用 ハイス刃11.3kg、超硬刃12.3kg
NCW102HH用 ハイス刃17.8kg、超硬刃19.0kg
NCW116HH用 ハイス刃22.8kg、超硬刃24.2kg
NCW137HH用 ハイス刃26.5kg、超硬刃28.1kg
NCW137HF用 ハイス刃26.6kg、超硬刃28.2kg
NCW160HF用 ハイス刃37.4kg、超硬刃39.2kg
(なお機種名の後のコンピュータ名(例えばD6,D7)は省略)
旧製品
NC77HH用 ハイス刃11.0kg、超硬刃11.9kg
NCW132HH用 ハイス刃25.6kg、超硬刃27.1kg
■庖丁の選び方
一般的に、庖丁の切れ味の良し悪しや寿命は、次に掲げる要素によって決まります。
[1] 鋼種とその熱処理
[2] 刃先の形状
[3] 表面粗さ
[4] クランプ圧
断裁する紙質にもっとも適した構成で使用することで、切れ味がよくなり、寿命もぐっと伸びるのです。それぞれの要素の詳細は個別の記事でで紹介していますので、ご参照ください。
■庖丁の各部名称
庖丁の説明をする際の基本情報として、各部名称を掲載しておきます。
参考になさってください。


【刃角】
刃の角度は、紙質に応じて選ぶと精度が高く、長寿命になります。
軟い紙質………狭い刃角
硬い紙質………広い刃角
【クランプ圧】
クランプ圧は、断裁される紙の横すべりを防止するだけでなく、断裁精度を決める大切な要素です。
軟い紙質………高いクランプ圧
硬い紙質………低いクランプ圧
■紙質による刃角とクランプ圧
【一般的な紙質と刃角(参考)】
| 紙質 | 和紙・薄紙 | 中質紙・上質紙 | コート紙・アート紙 | 硫酸紙・セロファン |
| 刃角 | 19度~20度 | 21度~22度 | 23度~23.5度 | 24度~25度 |
【詳細(参考)】
| 紙質 | 刃身角 | 刃尖角 | 刃尖部幅 | クランプ圧 |
| 吸取紙 | 19度 | 1500~2000kg | ||
| カーボン原紙 | 19度 | 400kg | ||
| 複写用紙 | 19度 | 3000~4000kg | ||
| 薄葉紙 | 19度 | 2000kg | ||
| フェルト紙 | 20度 | 22度 | 0.5mm | 1500~2000kg |
| 印刷一般紙 | 22度 | 2000kg | ||
| 証券用紙 | 22度 | 2500kg | ||
| 筆記用紙 | 22度 | 2000~2500kg | ||
| 聖書用紙 | 20度 | 22度 | 0.5mm | 1000~1500kg |
| 索引カード | 20度 | 22度 | 0.5mm | 2500kg |
| ハガキ | 20度 | 22度 | 0.5mm | 2500kg |
| ボール紙 | 20度 | 22度 | 0.5mm | 2500kg |
| 画用紙 | 21度 | 23度 | 0.8mm | 1500kg |
| アート紙 | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| 感光紙 | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| 耐脂紙 | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| ゴム引紙(ガム紙) | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| ラベル紙 | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| 硫酸紙(半皮紙) | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2500kg |
| 印画紙 | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2000~2500kg |
| マニラボード | 22度 | 24度 | 0.8mm | 3000kg |
| トリップレックスボー(三重紙) | 22度 | 24度 | 0.8mm | 2000kg |
庖丁とクランプとのクリアランスは5/100~30/100mm程度になっています。
庖丁にソリなどがあるとクリアランスがなくなるため、常に確認し、絶対に接触する事のない様十分注意しましょう。
■庖丁の素材
庖丁のには刃の素材別に次のような種類があります。また、切れ味は、紙質によっては刃角の工夫も必要となる場合があります。
【超硬】
超硬は焼入れをするハガネ材とは異なり、一般的に炭化タングステン(WC タングステンカーバイト)と結合材のコバルトを混合して焼固した合金で非常に硬いものです。耐磨耗性に強い一方、モロくかけ易いという欠点もあります。
断裁包丁には、超硬超微粒子が使用されています。超硬は焼結のため、焼入れの必要がないですが、台金とは高温でのロウ付けされます。切る対象にもよりますが、一般的にハイス鋼(SKH)の約20~60倍長持ちすると言われます。最近では欠けにくい超硬超微粒子鋼などが登場しておりSKHに代替が多くなっています。近年では種類によっては台金と超硬刃を接着して製造され、金属の焼入れ焼きなましによる狂いをなくした包丁もあります。
【ハイス(SKH)】
より高速での金属材料切削を可能にする工具の材料として開発され、高速度工具鋼(high-speed tool steel)とも呼ばれています。ハイスは、英語の「ハイスピード・ツール・スチール」が縮まったものです。
種類が多く、2・3・4・9種を用途によって使い分けします。(うち2種で約90%を占めます。)超硬に比べて耐摩耗性に劣りますが靭性に富み欠けにくい特徴があります。断裁包丁は、国内では一般的にハイスのSKH2が使用されています。ハイスは、高温で台金とロウ付けされ、焼入れ熱処理、研磨され、完成されます。国内では一般的ですが、海外ではハイス包丁は高級品として利用されています。
【特殊鋼】
柔らかい和紙などに適しており、切断面が美しく仕上がります。堅いなら、刃角度(24度~26度)にすると刃こぼれがありません。硬度は、JIS規格でHs83~88度に定められています。
■庖丁の角度
庖丁の角度は、研磨の良し悪しとともに、切れ味に大きく影響する要素です。
紙質によって角度を変えることをおすすめします。
標準刃角は22度としていますが、硬い紙は25度くらい、軟らかい紙には19~20度くらいにすると良いようです。
紙が軟らかい場合でも、あまり鋭角にしすぎると刃こぼれの原因になります。19度くらいが最低角度です。
鈍角なものは、二段刃にすることにより、抵抗も少なく良く切れるようになります。
プラスチック材等は、刃先を丸めて、低速度で断裁することによりひびわれやカケを防ぐことができるようになる場合があります。
